作業療法における解剖学
投稿者:ひろえもん 最終更新日時:2013年1月22日 16:30
医学体系の中にある作業療法学において、解剖学という時には、一般に、人体解剖学のことを指します。
ヒトのからだの形態について学びます。具体的には、骨や骨格筋、内臓、神経系といった一般的にもなじみのある、ヒトの人体のパーツを知ることから学びが始まります。
学生は、生理学等の基礎医学の学習と並行して解剖学を学びます。
作業療法士養成課程にある学生が経験する可能性があるのは、大きく以下の二つです。
多くの人の医学に対する支援、熱意、理解によって成り立っています。
肉眼解剖学
一般的に解剖学のイメージとして定着しているものです。歴史的に有名な、かの杉田玄白先生が、熱望したものといってもよいでしょう。
解剖実習においては、メス、ピンセット、はさみ、手を用いて、ヒトのからだの構造を剖出し、観察学習をおこないます。
顕微解剖学(組織学)
顕微鏡を用いて、肉眼では観察できない微細な構造について観察を行います。筋肉には、平滑筋と横紋筋という違いがりますが、それらの違いを顕微鏡を用いて実際に見て、スケッチするなどの方法を通して学習します。
細胞の結合などを見ることによって、組織の実際の構造のイメージをつかむことができます。
解剖学の学習はとても重要です。
たとえば、麻痺のある患者様のリハビリテーションにおいて、筋の走行、機能、支配神経、などの情報を基本にし、それらを総合して、リハビリテーションの方法を考えることになります。
つまり、障害の原因を体系的に理解し、障害にアプローチし、患者様と協業し、リハビリテーションを進めていくうえで、解剖学はリハビリテーション専門家として、絶対不可欠な知識であり、作業療法学にとって、決して欠くことのできない医学的要素であるといえます。